1980年代。
それまでのロードレーサーが、ラグ(チューブ同士を結合する継手)を用いて結合するいわゆるラグフレームが主流の中、ビゴーレは敢えてTiG溶接(アーク溶接の一種)でのロードフレームを作成した。
もちろん、それには訳がある。
より良いフレームをつくりたい。
それだけを追求するため、それまでの慣習を拭い去っての挑戦であった。
日本ではだれもこの制作方法でロードフレームを制作する者はおらず、もちろん当時は異端扱いであった。しかし、片岡は自ら考え作り出したVIGOREのロードフレームへの信頼を変えることは無かった。
こうして日本初のTiG溶接でのロードフレームが出来上がった。
そして、そのフレームを体験した者は、ラグフレームとは明らかに違うその性能に驚きを露にした。
そして30余年が過ぎた今。
その月日が経った今なお現役として存在するその姿が、本物であることを示す。
VIGORE CrMo RACER (ビゴーレ・クロモリレーサー)。 今、ようやく時代が追いついた。
思い通りの設計を行う。特に競技車両を制作する場合には重要となります。
言葉では簡単そうですが実際にものを作るとなると様々な制約が出てきます。
自転車はシンプルな形状のためごまかしが効かず、それぞれの持つ寸法が大変重要になります。その設計に大きな足枷(あしかせ)となったのが、ラグの存在でした。チューブ間を接合するための継手としてのラグは、その形状が決まっているため、チューブ同士の繊細な角度による接合を表現するには不向きな方法でした。そこで思い通りの設計角で接合するために、まだ一般的ではなかったTiG溶接を用いることによって、自由な設計角を設定することができ、VIGOREはこれまでに無い乗り心地を追求し表現できるようになりました。

自転車は、フレームのねばり、しなりが動力を伝えるための大切な要素です。その適切なしなりを見いだすために素材を工夫するのですが、本来持っている素材の力を可能な限り引き出すためには、素材をそのまま使えるようにしなくてはいけません。
しかし、それまで主流であったラグによる接合は、素材に必要以上に熱を加えなければならず、その組成が変化してしまい素材の能力を十分に活かしきれる状態ではありませんでした。そこでVIGOREは、材を加熱処理せず、かつ熱の影響部が可能な限り減らすことのできるTiG溶接を日本で初めて採用し、材料の性質を活かした高性能フレームを生み出しました。
それまで主流であったラグを取除いたスタイルは、当時は異端扱いされたものの、VIGOREのフレーム性能を大きく向上させました。
オールダブルバテッドチューブ+テーパードチューブの採用。
しかし、それにより失ったものもあるとVIGOREでは、考えています。CrMo Racerは、これまで時代に合わせて常に設計変更を行ってきましたが、変速機のダブルレバー仕様は出来るような形にしています。それはVIGOREの目指す乗り心地を実現するためです。
現在主流となっているブレーキレバーと変速レバーの一体化は、変速操作を画期的に向上しましたが、一体化により、ハンドル周りの重量がこれまでのものに比べて大幅に増えました。それによって、これまで軽快に感じた自転車自体の操作感が損われてしまうことになりました。
そこでVIGOREでは、旧式のブレーキレバー/変速レバー別体スタイルも可能となるダブルレバー仕様にも対応し、これまでのハンドリングの軽快感を保つようにしています。もちろんSTI等の変速機一体型ブレーキレバーも組付可能です。一見しては分かりづらいですが、より自転車と一体に感じてほしいというVIGOREの思いの一つです。

CrMo Racerは、Basic FR同様、全くと言っていいほど飾り気がありません。
もともと究極に削ぎ落とされたその肢体は、飾ることなど必要としません。
故に、どのような装いも許容できる幅の広さがあるのです。古典的なスタイルから先端のストリートスタイルまで、どんな姿にもなり得ます。(もちろん、その性能に裏付けがあって初めて可能なことです。)
また、このフレームが一本あれば、気分を変えたいときにはパーツを組み替えて別のスタイルにすることも出来ますし、新たにリフレッシュして子ども達に乗り継いでもらうことも可能です。
Tubing : Cromo DB
Down : φ28.6
Top : φ25.4
Seat : φ28.6
Head : 1"(ITA)
Seat stay : φ16 (round)
Chain stay : φ22.2 (oval)
Seat post : φ27.2
B.B.Weith : 68.0 (mm) jis
Frame size (mm) :
450、490、520、550、580
Color :
MONO (白/黒)COLOR (カラー)

SIZE(A) | B | C | D | E | F | G | H | I | ヘッド長 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
450 | 509.0 | 499.1 | 569.0 | 405 | 45 | 68 | 71.5° | 75° | 80.0 |
490 | 514.4 | 511.0 | 574.8 | 405 | 45 | 70 | 72° | 75° | 85.0 |
520 | 530.0 | 530.0 | 586.3 | 405 | 45 | 70 | 72° | 75° | 98.0 |
550 | 555.0 | 555.0 | 603.1 | 405 | 45 | 70 | 72° | 74° | 126.0 |
580 | 575.0 | 575.0 | 624.1 | 405 | 45 | 70 | 72° | 74° | 157.0 |
(単位:mm)
エンド幅 | ヘッドサイズ | シートサイズ | BBサイズ | タイヤ |
---|---|---|---|---|
130 | 1"(ITA) | 27.2 | 68(JIS) | 19-28c※ |
※【装着可能タイヤ】 MAXXIS(Detonator28c) VITTORIA(Randonneur28c)
※28cでもメーカーによっては付かない場合もあります。
※その他、オーダー加工対応、プレミアム塗装(パール、メタリック等)については、事前に確認ください。
※フレームの仕様は、予告無く変更することが有りますので予めご了承ください。
MONO(白/黒)
- フレーム+フォーク Set72,000 円(税込77,760円)
- フレーム単体56,400 円(税込60,912円)
COLOR(カラー)
- フレーム+フォーク Set92,000 円(税込99,360円)
- フレーム単体76,400 円(税込82,512円)
完成車価格:
139,000円~ (税込150,120円~ (スマートオーダー標準価格))
※完成車はすべて受注生産となり京都でのアッセンブルとなります。(京都本店/WebStore分)
ビゴーレ取り扱い店舗では、初めてのオーダーメイドでも思い通りにつくることができる「スマート・オーダー」システムを採用してます。
オーダーの際は、気軽にご相談ください。
CrMo line
- Basic FR(MTB)
- CrMo Racer(Road bike)
Al (+carbon) line
- Rocket Racer(Road bike)
- Super Rigid Ⅱ(MTB)
- ZERO (Street Extreme)