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2015 02 18

ライカが京町家を選んだわけ

 

 

先日、縁あってライカ京都店にうかがう機会があり、そこで感じた事をコラム『カメラと自転車』にて掲載していますが、その時、ついでに?店内で自転車を撮影させてもらっていましたのでこちらではライカ京都店の店づくりについて撮影しながら感じた事を少々。

ライカ京都店。

実は、ライカ京都店は、世界中の数あるライカストアの中でもだいぶ独特の店舗になっているようです。

まず、京都の花街、祇園のど真ん中にあるんです。目の前には舞妓さん芸妓さんの練習場、歌舞練場があり、目の前を舞妓さんがいつも通り過ぎていきます。でも、そこにライカのお店があるなんて、良く目を凝らしても分かりません。それもそのはず、元々、お茶屋であった建物にライカストアを「入れ籠んでいる」んです。

 

通りからの見た目はそのままお茶屋さん、外からは唯一のれんに染み抜かれた丸いライカのマークが、それであることを微かに伝えるのみです。前を通っても、カメラ好きの人でもそうそう分からない、ましてや知らない人にはそこがライカのお店だなんて思いもしない店構え。京都の景観条例の厳しさは周知のところですが、そのルールを遵守すべく、外観は必然的にそうなったようですが、そのことが逆にこの京都店の特異さを醸し出しています。

 

なんとかお店を見つけて中に入ると、一番に目に飛び込んでくるのは、スタイリッシュなライカストア共通の水平に延びる真っ赤な展示ケースとそこに整然と並ぶカメラ。これで漸く知っている人にはライカストアであることが分かるのですが、アイコン的展示ケース以外は京の町家の持つ力を活かしたつくりとなっています。これも、きっと「京都」ならではの事情が影響しているように思います。

隣と重なり合い奥の深い京都の家々は、なかなか家の中に光や風をとりこむことが難しいため、むかしの人はいろんな工夫をしていえの中が暗く、じとじとしないように考えて家を建てました。ここももちろんその空間づくりの知恵が活かされており、その知恵を活かした上で新しいお店部分がつくられているのです。何でも一辺倒に同じような場所づくりをするのではなく、建物の力を見定めて、それを十二分に活用し、古い場所に新しい息吹を吹き込む。さすが、光学系の会社、空間の光の状態をよく見極めています。

私たちがお邪魔したときは営業をお休みされているタイミングで、店内の照明が落とされた状態だったので、殊更その事がよく伝わってきて、今回はそのお店に差し込む自然光のみで撮影させてもらう事にしました。

 撮影といっても、お互いにお互いの道具に興味津々。

カメラの話、自転車の話をそれぞれが目を輝かせて話しながら、ゆったりした時間の中で撮影が進みます。

 

まず什器の間に“”を置いてぱちり。

玄関からすぅっと延びる光だけでなく、元々通り庭になっていた所を塞がず階段スペースにしているので、天窓から階段スペースを通して注ぐ光が鋼の繊細な陰影を浮かび上がらせてくれます。

 

 

 

 

反対向いて坪庭の方向に向かって。

普通なら少しでも売り場面積を広げるために塞ぎたいところを、京都独特の細長い空間が閉塞的な空間にならないよう、そのまま活用されています。それによって、決して広くはない場所がとても開放的になってるのが見た目でもよく分かります。この写真も、元通り庭の光の力が絶妙に活きています。

 

 

 

 

庭に出て。明るすぎず、暗すぎず。その繊細な光の案配をそのまま残されています。

 

 

 

 

二階は、ギャラリーとなっていました。折角なのでここでも一枚。
上の階は光をいっぱい取り込む事は可能ですが、ここも程よく、元々の開口を活かすだけに留めて必要以上の光が入らぬよう上品に抑えられています。

 

 

古いところの良さを活かして新しいものをつくる。
まさにライカのものづくりを体現化したような珠玉の空間でした。

 

 

最後に表先で。折角なので、いろいろ撮ってみました。

 

 

 

 

 

 

さて、どれがこの店先に一番似合いますか?
撮影しながら、片岡が一言。
「あまり違和感ないよね。」
撮った写真を見ても、そう、あまり違和感のないんです。
私たちは常に新しいスポーツバイクをつくっているつもりですが、古いものと並べても何やらおかしいという事にはならない。京都でやっているとそういう自然とそのエッセンスが込められるのかもしれません。
屋外撮影中には通り行く観光に来られた人びとも口々に「Beautiful!」、中には、持っている大きなカメラを手に道端に寝転がって写真を取り出すドイツ人まで出現。ちょっとした騒動になってしまいました。ありがたいやら恥ずかしいやらの一時でした。

 

今回のライカ京都店訪問は、カメラだけでなく、お店の中から外までじっくり楽しませてもらいとても素敵な時間を過ごさせてもらいました。ありがとうございました!

ライカの感じる京都をこのライカ京都店では満喫できます。グローバルなブランドが、ローカルを大切にするということをお店からも感じさせてもらい、大変勉強になりました。京都に来た際には、ライカのカメラを買わなくても、一度足を踏み入れてみる価値はあります。

 

もちろん、ライカのカメラとビゴーレの自転車ともに京都を巡れると、思い出にさらに彩りを添えてくれるはずです。。

 

 なんか、この記事、建もの探訪みたいになってしまいましたね。

 

ライカ京都店についてはこちら。

http://jp.leica-camera.com/ライカストア-取扱店/世界のライカストア/ライカ京都店

 

ライカのカメラに触れて感じたことを自転車の枠に囚われずにつらつらと書いているコラム「なんとなく」でまとめています。

カメラと自転車。

 

 

 

 

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