VIGOREのハンドメイドラインのラグ付きクロモリ製ロードレーサー「70next」に付けている『ヘッドバッヂ』についてのお話しを。

 

 

 

 

「70next」にはそのデザインに合うように1970年代頃にVIGOREのロードレーサーに付けていたクラシカルなヘッドバッヂを付けています。

このヘッドバッヂ、以前(だいぶ前ですが)はクラシックな自転車に付いているのをよく見かけたと思います。

でも最近のそのような自転車にはあまり付いていません。

なぜかというとクラシカルなヘッドバッヂを作れる工場が少なくなってきているからなんです。(あとコストの問題もあるかもしれません。)

 

 

私達はどうしても今回の「70next」の為に1970年代頃にVIGOREで付けていたクラシカルなヘッドバッヂを再現したい思いました。

制作してくれる工場を当たり始めたのですが、受けてもらえるところや、受けてもらえても私達の納得のいくものを制作出来る工場はなかなかありません。10件弱の工場を当たりようやく当時の加工方法を再現出来るところを見つけました。

 

 

このヘッドバッヂ、小さなパーツですが多くの工程を経て制作されます。

 

まずは、真鍮の板にエッチング加工※で段差を付けます。そこにニッケルメッキを施し、高級感を増すようヘアラインを入れます。そして、エッチング加工で段差の付けた低いところに注射器で色入れをし、最後にクリア塗装で仕上げます。

 

※エッチング加工:エッチング液などの薬品による腐食作用を利用して金属を溶解加工する技術。

 

 

↑色入れまで終わったところ。

 

 

↑あとは、外形抜きをし、ヘッドチューブに沿うようにアール加工(曲げ加工)をします。

 

 

そして、最後にヘッドチューブに付けるのですが、粘着テープでは無く、伝統アルミリベット(頭:3.0mm)で留めて完成です。

以前はヘッドバッヂのリベット部分が浮きやすかったのですが、今回は改良を加え浮かないようにしています。

 

 

このように以前のヘッドバッヂをただ再現しただけでは無く、より精度の良い、高級感が増したものを復刻し「70next」に付けています。

 

 

 

 

↑以前は青色だけでしたが、今回は「70next」をスタートさせる為に、新しくこの赤色も少量だけご用意いたしました。

 

 

↑また、「70next 知足」のヘッドバッヂは、漆をムラなく塗り、そこに真綿で金粉を押し付けるように貼った漆芸家 服部一齋氏による特別仕様となります。

 

 

 

「70next」、

今回の「ヘッドバッヂ」だけでもこれだけのストーリーがあります。

まだまだ「70next」について伝えられていない事があり、今、誕生物語ページの作成をしていますのでもうしばらくお待ち下さい。

待ちきれないという方には、京都本店までご来店いただければお話させていただきます。

 

 

 

「70next」詳細についてはこちらより→

 

「70next 知足」詳細についてはこちらより→